鑑賞録-タイトルか行
書き下ろしです。 シネマヴェーラ渋谷のエルンスト・ルビッチ監督特集で、単独監督としては最後の作となる『小間使』(1946)を観る。1938年のイギリスを舞台に、貧しい娘が小間使として雇われた上流階級の家で常識外れの行動で疎まれながらも、幸せを掴んでい…
書き下ろしです。 李相日監督作『国宝』(2025)、題材的にも興味があり、周囲の映画好きの話題にもなったので、公開してすぐに観に行ったのだが。まさか二ヶ月半を経ても国内映画ランキングの上位にあるばかりか、興収100億突破がニュースになるとは、予想し…
書き下ろしです。 菊川の野心的な映画館 Stranger に、常本琢招(たくあき)監督の短編映画特集上映「ツネモト✖️4人のヒロイン」を観に行った。常本監督および上映作品については、公式サイトを参照して頂ければと思うが。今回は自分が特に心動かされた一本…
書き下ろしです。 本多猪四郎監督・円谷英二特技監督の黄金コンビによる海洋SF『海底軍艦』(1963)『緯度0大作戦』(69)を、録画で続けて観た。後者は子供の頃に観たはずなのにほとんど覚えてないので、どちらも初見のようなものだ。 まず『海底軍艦』は、…
書き下ろしです。 YouTube にテリー・O・モース監督作『ギャング王デリンジャー』(1965)が全篇あがってるのを、発見した。1930年代に数々の銀行強盗を繰り返した有名なギャング、ジョン・デリンジャー伝の映画の1本。同じ題材のものには、当ブログでも取り…
書き下ろしです。 シネマヴェーラ渋谷が9月7日から「プレコード・ハリウッド」なる特集をやるらしい。ご存知ない方のために書くとここでの "コード" とは、宝塚歌劇のコメディ(※注1)の題材にもなったいわゆる "ヘイズ・コード" のことで。1934年からア…
書き下ろしです。 フランク・キャプラ監督作品で観た中で最高に好きな『奇蹟の処女』(1931)がスクリーンで観られるので、いそいそと同監督特集中のシネマヴェーラ渋谷へ。もちろん若きミッシーことバーバラ・スタンウィックの魅力を堪能する目的もある(※注…
書き下ろしです。 アメリカ映画のがっつり肉食系ラブコメでも観るかと、いかにもそれっぽいウィル・グラック監督作『恋するプリテンダー』(23)へ。ヒロインがローリング・ストーンズの『アングリー』のMVで元気にセクシーさを振りまいていたシドニー・スウ…
書き下ろしです。 ヴィンセント・ミネリの公式な監督デビュー作(※注1)『キャビン・イン・ザ・スカイ』(1943)を観る。ブロードウェイのヒット・ミュージカルの映画化で、アメリカ南部を舞台に登場人物は全員黒人という趣向だ。 お人好しのリトル・ジョーは…
書き下ろしです。 来年公開予定の『輝け星くず』を、扇町キネマでの特別先行上映で鑑賞。監督の西尾孔志(ひろし)氏は大阪在住で、本ブログでも取り上げた大傑作『ソウル・フラワー・トレイン』(2013)をはじめとする数々の注目作をものにしてきたひと。拙作…
書き下ろしです。 『ゴジラ-1.0』(2023)を観た。実写映画監督としての山崎貴を近年の『アルキメデスの大戦』(19)『ゴーストブック おばけずかん』(22)で高評価してる身としては、いやでも期待が高まる。 事前情報で戦後間もない日本をゴジラが襲うというのは…
書き下ろしです。 宮崎駿監督の最新作、『君たちはどう生きるか』(2023)を、公開初日に観る。以下ネタバレを気にせずに書くので、嫌なひとは鑑賞後にどうぞ。 異例の-鳥のイメージ画を除いて-前情報全く無しという宣伝戦略がとられたので、かなりの異色作…
Facebook に 2022/1/22 に投稿した記事に手を加えたものです。 濱口竜介監督作『偶然と想像』(21)。土曜午後の Bunkamura ル・シネマはびっしり満席。三話のオムニバスで場所も登場人物も限られているのに充分面白く、文化的な客層を満足させるのは、まあ、…
Facebook の 2013/12/13 の投稿に手を加えたものです。 自分の脚本作では気に入ってる2本の映画、『ぬるぬる燗燗』(1996)『倉沢まりや 本番羞恥心』(95)に出演された葉月螢(現・ほたる)さんの主演・監督作『キスして。』(2013)が公開中というので、観に行…
Facebook の 2021/8/21 の投稿に手を加えたものです。 『小間使の日記』(46)をDVDで。オクターヴ・ミルボーの古典小説の映画化で、ルイス・ブニュエル監督のは観たが、このジャン・ルノワール版は初めて。 ブニュエル版でジャンヌ・モローが演じた主人公は…
Facebook の 2013/9/2 の投稿に手を加えたものです。 DVDでロバート・ロッセン監督の珍しい西部劇『コルドラへの道』(59)を鑑賞。いやぁ…物凄い映画だった。 1916年の米軍のパンチョ・ビリャ討伐遠征を背景に、ゲーリー・クーパー扮する少佐が戦場での活…
2021/6/28 の Facebook 投稿に手を加えたものです。 イオンシネマ板橋で『キャラクター』(21)を観る。永井聡監督は『帝一の國』(17)は楽しめたし、何より『恋は雨上がりのように』(18)は傑作だったので、名優にして大スターの菅田将暉と再度組んだとなると観…
Facebook の2020/8/8 の投稿に手を加えたものです。 恵比寿ガーデンシネマのフェリーニ映画祭で『カビリアの夜』(57)。この監督初期のネオレアリズモ系列の中では最も有名な中の一本で自分も大好きだが、スクリーンで観るのは初めて。貧しくて酷い目に会いが…
Facebook の 2022/ 8/12 の投稿に手を加えたものです。公開後、また手を加えました。 褒めるひとが多いので、小林啓一監督作品『恋は光』(22)を観る。西野七瀬は評判通り素敵だし、他の役者たちも魅力的に撮られてるので、ファンやこういう話が好きな方には…
書き下ろしです。 新宿シネマカリテで『殺しを呼ぶ卵』。マカロニ・ウエスタンの中でも特に残酷な『情無用のジャンゴ』(67)のジュリオ・クエスティ監督による猟奇サスペンスだ。以前 YouTube に英語版が全篇あがってる(※注1)のを発見し、冒頭を観ただけだ…
書き下ろしです。 三宅唱監督の新作『ケイコ 目を澄ませて』(22)を観る。 実在の聴覚障害の女性ボクサー小笠原恵子の著書『負けないで!』を原案に、同様の設定の "ケイコ" を映画の主人公として創出。家族やボクシング・ジムの人物たちに囲まれて、迷い苦し…
Facebook に 2021/ 4/22 に投稿した記事に手を加えたものです。 昨日は一昨日に引き続き、新文芸坐の清水宏特集へ。 『蜂の巣の子供たち』は清水が面倒を見ていた浮浪児/戦災孤児たちを起用したオール・ロケの自主制作作品。ネオレアリズモ諸作が日本公開さ…
Facebook に 2022/ 8/30 に投稿した記事に手を加えたものです。 『激怒』を観る。監督の高橋ヨシキと主演の川瀬陽太が森田一人とプロデューサーを務め、いま自分周辺のSNSで最も応援されてる映画。だから正直、もしダメなら困ってしまうところだが、まず何よ…
Facebook に 2022/ 8/14 に投稿した記事に手を加えたものです。 シネマヴェーラのジョン・フォード特集、かつてフィルムセンターで観たはずの『血涙の志士』を全く覚えてないので、気になって観に行く。するとこれが驚くべきオモシロ映画で、アイルランドの…
Facebook に 2021/ 4/16 に投稿した記事に手を加えたものです。 ロバート・ルケティック『キューティ・ブロンド』。実は初見。エリートのボンボンに「キミはボクにはふさわしくない」とフラれたブロンドのギャルが一念発起、猛勉強でハーバードの法科に入り…
Facebook に 2020/10/ 5 に投稿した記事に手を加えたものです。 ハワード・ホークス『教授と美女』をDVDで。原作・脚本がビリー・ワイルダーとチャールズ・ブラケットの名コンビ。百科事典を編纂している8人の世間知らずの教授の中にギャングの情婦が入り込…
Facebook 内に 2022/ 8/ 7 に投稿した記事に手を加えたものです。 『模倣の人生』(ジョン・M・スタール監督)と『悲しみは空の彼方に』(ダグラス・サーク監督)を観比べる。いずれもファニー・ハーストの小説 "Imitation Of Life" の映画化で、後者はリメ…
Facebook 内に 2020/ 9/28 に投稿した記事に手を加えたものです。 ロバート・アルドリッチ『傷だらけの挽歌』を数十年ぶりにDVDで再見。ハドリー・チェイスの有名な犯罪小説「ミス・ブランディッシの蘭」の二度目の映画化(※注1)で、大金持ちの令嬢誘拐を…
Facebook 内に 2018/ 9/15 に投稿した記事に手を加えたものです。 アルドリッチ『枯葉』は異常メロドラマだった。ひとりの女性がバートと名乗る謎めいた男性と恋に落ちるがゆえにトラブルに巻き込まれ、苦悩しながらも戦いぬく様を "力強過ぎる" タッチで描…
Facebook に 2018/ 7/ 1 に投稿した記事に手を加えたものです。 ネットの評判でふだんあまり観ないタイプの日本映画に行って良かったことは正直、あんまりないのだが。永井聡監督作品『恋は雨上がりのように』、これは相当の手応えだった。作り手が小松菜奈…