鑑賞録やその他の記事

『ラ・ラ・ランド』(2016)

Facebook に 2017/ 3/ 5 に投稿した記事に手を加えたものです。

ラ・ラ・ランド』を観た。

ノレないところ。まず、絵が重い。例えばの話、軽やかなクレーンの使い方がされていたら、かなり違う。芝居も含め、自由な遊び感覚に欠ける。粋じゃない。シンプルなラブストーリーを活かす気の利いた脇役がいない。例えば、同居人とか、バンドのマネージャーとか。今さら「本当のジャズ対商業音楽」という構図をやるのにも、疑問がある。肝心の愛の破局が、作り手が頭で考えたよくある展開を特に工夫もなく描いてるだけで、何ということない。ありきたりなだけに実際に似た経験をしたひとには、「分かるぅ!」ってなるかも知れないけどね。

ノレるところ。ラスト数分で、やりたかったことをしっかり見せるような構造に俺は弱い。それだけで結構、満足する。監督を含め、作り手のやる気は伝わる。ダンスもピアノを弾くのも、きっちりとやろうとしてた。プロの責任感を感じる。ピアノのリフレインを効果的に使うのも、良かった。主役のふたりの顔は良い。

以上、総合して、普通の映画です。

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