鑑賞録やその他の記事

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『生きる』(1952)について二点ばかり

2018/5/26 の Facebook 投稿に手を加えたものです。 朝日新聞の週末別刷り版「be」に、「私の好きな黒澤映画」って記事が載っていた。朝日新聞デジタルの登録者対象のアンケートをもとにした黒澤明監督作品のランキングで、ベストテンは次の通り。 1. 『七人…

ジョン・フォード『ウィリーが凱旋するとき』(1950)

書き下ろしです。 シネマヴェーラ渋谷で『ウィリーが凱旋するとき』(50)。初見。今回の「蓮實重彦セレクション 二十一世紀のジョン・フォード PartⅢ」で、個人的にミッシー(バーバラ・スタンウィック)主演の『鍬と星(北斗七星)』(36)と並んで観たかった…

恒彦と美樹の『暴走パニック 大激突』(1976)

Facebook の 2020/2/2 の投稿に手を加えたものです。 ずっと見逃していた深作欣二監督『暴走パニック 大激突』(76)を、Amazon Prime で。 渡瀬恒彦演じる若き強盗は、二人組で銀行を荒らし回っていた真っ最中に頼りの相棒を亡くしてしまう。やがて最後の仕事…

役者対決の妙味『西部の男』(1940)

Facebook の 2021/7/28 の投稿に手を加えたものです。 ウィリアム・ワイラー『西部の男』(40)を録画で。ウォルター・ブレナンが首吊り判事ロイ・ビーン(※注)を演じているので気になってたのだが、実は初見。 で、このブレナンが実に良いのだ。我儘で愛嬌…

古澤健『いずれあなたが知る話』『見たものの記録』(2023)

書き下ろしです。 古澤健監督の新作を2本、試写で。 まず『いずれあなたが知る話』(23)は、出演者でもある大山大と小原徳子が、前者はプロデューサー、後者は脚本を務めた作品。古澤監督は準備の最終段階で、乞われて監督を引き受けたという。大山演じるニ…