鑑賞録やその他の記事

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

あの2人にまた会える『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』(2023)

ほぼ描き下ろしです。 『ベイビーわるきゅーれ』第一作(21)はめちゃくちゃ気に入って、見た当日の Facebook には次のように投稿した。 阪元裕吾監督作『ベイビーわるきゅーれ』、可愛い女の子殺し屋ふたり(髙石あかり、伊澤彩織)にかかれば、アパートの巣…

荒野の狂気『デッドロック』(1970)

Facebook の 2021/6/8 の投稿に手を加えたものです。 K's cinema でローランド・クリック監督作『デッドロック』(70)。1970年のカンヌ映画祭に招待されたニュー・ジャーマン・シネマの異色作。戦争の危険迫る中東の砂漠をアメリカの荒野に見立てて撮影し、照…

ほたる企画作『短篇集 さりゆくもの』(2020)

Facebook の 2022/2/9 の投稿に手を加えたものです。 ケイズシネマで、女優のほたるさん企画・プロデュースの『短篇集 さりゆくもの』(2020)。 一本目、ほたる監督作品『いつか忘れさられる』。井川耕一郎監督作『色道四十八手 たからぶね』(14)の残フィルム…

ほたる監督作『キスして。』(2013)

Facebook の 2013/12/13 の投稿に手を加えたものです。 自分の脚本作では気に入ってる2本の映画、『ぬるぬる燗燗』(1996)『倉沢まりや 本番羞恥心』(95)に出演された葉月螢(現・ほたる)さんの主演・監督作『キスして。』(2013)が公開中というので、観に行…

マイナー枠の力作『新聞記者』(2019)

Facebook の 2020/3/8 の投稿に手を加えたものです。 メジャーが中心の日本アカデミー賞だが、大昔の五社体制も崩れて久しい日本映画界であるからには、毎年の作品賞にはマイナーでも費用対効果で抜群のヒットをした話題作が一本ぐらいは選ばれる。その意味…

ルノワール版『小間使の日記』(1946)

Facebook の 2021/8/21 の投稿に手を加えたものです。 『小間使の日記』(46)をDVDで。オクターヴ・ミルボーの古典小説の映画化で、ルイス・ブニュエル監督のは観たが、このジャン・ルノワール版は初めて。 ブニュエル版でジャンヌ・モローが演じた主人公は…

ウルマーの黒人映画『ハーレムにかかる月』(1939)

Facebook の 2019/5/11 の投稿に手を加えたものです。 「エドガー・G・ウルマー DVD-BOX」収録の一本、『ハーレムにかかる月』(39)を鑑賞。ハーレムを舞台にした無名の黒人役者たちによるいわゆる "レイス・フィルム"(※注)。資産ある未亡人を篭絡したギャ…

快作『いとみち』(2021)

Facebook の 2021/7/13 の投稿に手を加えたものです。 横浜聡子監督作『いとみち』(21)を観る。不器用な少女がメイド喫茶でのバイトを通じて周囲に心を開き、かつて得意だった津軽三味線にも再び向き合っていく…という話だ。 登場人物に愛情を込めて描いてい…

苦すぎる西部劇『コルドラへの道』(1959)

Facebook の 2013/9/2 の投稿に手を加えたものです。 DVDでロバート・ロッセン監督の珍しい西部劇『コルドラへの道』(59)を鑑賞。いやぁ…物凄い映画だった。 1916年の米軍のパンチョ・ビリャ討伐遠征を背景に、ゲーリー・クーパー扮する少佐が戦場での活…

政治ノワール『オール・ザ・キングスメン』(1949)

Facebook の 2013/9/8 の投稿に手を加えたものです。 最近個人的に開催している "真夜中のロバート・ロッセン祭り" 、今日は『オール・ザ・キングスメン』(1949)。廉価版DVDで持っているのだが、観るのは実はこれが二回目なのだ。 ロッセンとしては前回取…