鑑賞録やその他の記事

その他-その他の散文

ヘタ映画の効用

Facebook に 2019/ 9/19 に投稿した記事に手を加えたものです。 深夜のテレ東などで低予算映画の駄作を観ると、語りが停滞して、物語から取り残された映像を眺めている感覚にとらわれることがあった。例えば登場人物が場所移動するときに普通は省略するとこ…

漫画・アニメの実写化は日本の伝統

Facebook に 2014/ 6/ 4 に投稿した記事に手を加えたものです。 江戸時代、漫画・アニメの実写化に近い位置にあるものは何だったんでしょうか。俺は人形浄瑠璃を歌舞伎化した、いわゆる「丸本物」がソレに近いと思うんです。歌舞伎の三大狂言と言われる『仮…

映画の発見

Facebook に 2014/ 4/ 3 に投稿した記事に手を加えたものです。 一度でも映画を-いや、映像作品を-作った人間なら、それによって現実世界でのモノの見方が変化したことを感じる局面があると思う。極端な話、映画を見るように現実を見てしまっている瞬間が…

スター発見

Facebook に 2013/ 6/ 6 に投稿した記事に手を加えたものです。 ウィル・スミスって大好きなんですけど。『ワイルドバンチ』(1969)のリメイクに出るという噂を聞いて「お!」と思ったら、現代劇版って話じゃないですか。ならゴダールにでも撮らせろよ…と、暴…

「そのとき」

Facebook に 2013/ 1/14 に投稿した記事に手を加えたものです。 『ゴダールのマリア』(84)が公開された頃、脚本家・監督の高橋洋が「『そのとき』って字幕が頻繁に出るんだって? 面白いこと考えるねえ!」と感嘆していたのは、彼がエイゼンシュテイン好きで…

『合衆国最後の日』の思い出

Facebook に 2012/ 10/ 13 に投稿した記事に手を加えたものです。 渋谷シアターNで久々にリバイバル上映された『合衆国最後の日』(1977)ですが。この映画の初公開時には、ちょっとした思い出があります。その日、京都の高校生だった俺は、友達三人と新京極に…

『鏡の中にある如く』『クモ男爵』、そしてオッタモール氏の蜘蛛

Facebook に 2012/ 10/ 1 に投稿した記事に手を加えたものです。 nlab.itmedia.co.jp> 夜道を歩いていてふと見上げると、目の前のビルの中に巨大なクモが――そんな恐怖体験ができる映像トリックをドイツの学生が編み出しました。> このトリックは、容器に入っ…

浅草に生きていた映画

Facebook に 2012/ 8/ 1 に投稿した記事に手を加えたものです。 浅草六区から映画館がなくなるというニュースが伝えられました。俺は熱心に通ったわけではありませんが。それでも大学生の頃は、何度か足を運んだものです。六区通りを肉体労働スカウトの声を…

高橋洋と電話で『キル・ビル』のことを話す

サイト『映画道』に 2004/ 3/ 3 に投稿した記事に手を加えたものです。 さっき脚本家の高橋洋から電話がかかってきて、彼がいま監督として取りかかっているDV撮りの映画についてちょっとした相談を受けたわけだが、ついでにいろいろと世間話もしたりして、…